蹴鞠(けまり)

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日本の伝統文化「蹴鞠」。
直接ご覧になったことはあるでしょうか。僕はあったようななかったような・・・覚えてないということはないんでしょうね。
蹴鞠は日本のサッカーのルーツ、なんて言われることもありましたが、日本語でサッカーを「蹴球(しゅうきゅう)」と書きますよね。これは明治時代にヨーロッパから来日した外国人が、居留地でサッカーをする様子を見て「異人さんの蹴鞠」と呼んだことからきているそうです。
但し、サッカーはサッカーとして近代日本に伝わったものであり、蹴鞠はそのもっともっとずっと前から貴族などの特殊階級の娯楽として伝えられてきたものですよね。

蹴鞠って、みんなで輪になってリフィティングをしているイメージしかないんですが、じゃあ蹴鞠の得意な貴族の方々はさぞかしリフィティングがうまかったんでしょうか・・・。
そもそも蹴鞠って、どういう遊びなんでしょう。調べてみました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B9%B4%E9%9E%A0 ウィキペディア(Wikipedia)参照。

蹴鞠の歴史は古く、西暦600年代に仏教などと共に中国より渡来したとされています。中国本土で廃れていった蹴鞠は、日本で独自の発達を遂げており、平安時代には宮廷競技として貴族の間で広く親しまれるようになりました。その後蹴鞠は貴族だけに止まらず、武士や庶民にまで広がった、とされていますが、実際はどうなんでしょうか。

蹴鞠で使用する鞠は、鹿の皮を2枚裏向きにして用い、それを馬の皮で縫い合わせてつくられた、適度な弾力性のあるものです。
またルールは、「懸(かかり)」と呼ばれる四方を「元木(鞠を蹴り上げる高さの基準木)」で囲まれた三間程の空間の中で行われます。
1チーム6人ないしは8人が「一座」を構成し、その中で何度鞠を蹴り続けられるかを競った団体戦と、鞠を落とした人が負けという個人戦があったようですが、蹴鞠は本質的には勝ち負けを競うものではないようですね。
じゃあ何のためにやったのか・・・。

蹴鞠保存会のHPを見てみました。
http://www.ne.jp/asahi/amato-network/musica/spots-kemari.htm
蹴鞠には、蹴り方から作法振る舞いまで細かく決め事が存在しているようですね。庶民はそこまで意識することはなかったでしょうが、やっぱり貴族の娯楽と言えます。
蹴鞠は勝敗を争うものではなく、「無勝負である」であることが蹴鞠の本質である・・・とあります。相手より技術が優れているとか、相手を負かしたという優越感を得るためのものではなく、「上手な人は蹴りやすい鞠を相手に与える」という点が「蹴鞠の道」ということのようです。蹴鞠は、「一座」の人々が階級、技量を問わずに一心同体となって、一つの鞠を落とさぬよう協力し合う精神が強調されます。

但し、こうしたことが謳われている背景には、実際には蹴鞠で優劣を競うことがあったんでしょうね。その戒めとして「蹴鞠の道」}のような理想論が求められていったような気がします。

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